マンション管理の法定点検とは?
マンションの法定点検の基礎知識
マンション管理の中でも、特に専門的な知識が求められることと言えば、法定点検かと思います。こちらは法律で定められているため、必ず行わなければなりません。
建築基準法で定められている法定点検
- 特殊建物等定期調査 (1回 / 3年)
- 建築設備定期検査 (1回 / 1年)
- 昇降機定期検査 (1回~ / 1年)
建物の地盤に問題がないかや、換気システム、エレベーターなど建物に関する設備も含め、全般的に点検を行います。
消防法で定められている法定点検
- 消防用設備等検査(配置など簡単な検査:1回 / 半年、設備など具体的な検査:1回 / 1年)
消火器や火災報知器、スプリンクラーなどの設備が正しく動作するかを点検します。いざというときに命を守る大切な点検作業です。
水道法で定められている法定点検
- 専用水道定期水質検査 (水の濁りや残留塩素の検査:1回 / 1日、水質検査:1回 / 1ヶ月、水槽やポンプの清掃・検査:1回~ / 1年)
- 簡易専用水道管理状況検査 (1回~ / 1年)
一定時間、マンション全体の水道を止めて、貯水槽の清掃などを行います。水道を止めるときは、事前に住民に通知することなども、スムーズな作業のために大切です。
電気事業法で定められている法定点検
- 自家用電気工作物定期検査 (高圧受電装置の点検:1回 / 1ヶ月、1回 / 1年)
通常は、電力会社が責任をもって管理を行いますが、600Vを超えるような高圧電源を独自で持っているマンションでは、上記の定期点検が法律で義務付けられています。
これらの法定点検を行う際には、通常はそれぞれの資格保有者に業務を依頼する必要があります。その際に、どの業者に依頼すればいいのか適切な判断基準が欲しいところですが、そこで役立つ資格が「マンション管理士」という国家資格です。絶対に必要ということではないですが、もしもマンションを管理する側になる機会があれば、この資格に関する勉強をしておいても損は無いかと思います。
2018/03/26